大賀ハスの増殖・・・

夏の花の大宗、大賀ハスを観て 



7月10日。清々しい朝のうちに投票を済ませて上田市国分寺にある大賀ハス園に出かけました。やはりいつもより早い開花にたくさんの人が見入っていたから、順序良く散策路巡りです。桃赤色は夏の陽ざしに一層透き通って深みを増すみたいで毎回感動的です。

きょうは、ここからさらに木島平にある蓮の名刹・稲泉寺(とうせんじ)まで足を運びました。ここは初めてでしたが上田の3〜4倍ほど広い蓮園です。管理も生育も良くてほぼ満開の大賀ハスに気持ちも浮いて、暑さを忘れるほどでした。
大賀ハスは私が生まれた年(古いですねえ)に千葉市花見川区の縄文土中から3粒を大賀博士が発掘したのが始まりでした。わずか3粒の古代の種が今は日本各地のほかに中国やドイツでもたくさん開花していることを思うと、植物の繁殖の見えざる作用の不思議さを感じてしまいます。それは、彼岸花の繁殖にも似て、中国から僧侶が数株を日本に持ち込んだとされるのに、当の彼岸花自体は花は咲くけれど3倍体なので種子が無く、それでも日本全国に拡散したことと良く似ている気がします。だからその繁殖は私達が生活の中で係わってきた〈歴史的な花〉でもある、ということかもしれません。