キャベツ、高冷地だから・・・

最盛期のキャベツを襲う雹


高原とはいえ、嬬恋村も連日暑い日が続いていて夕立に見舞われている。厄介なのは雷と降雹か。雷は早めの避難ということもあるが降雹は避けがたく部分的だが毎年被害を出すから生産者の悲しみも大きい。2〜3日前にも知人の被害の写真を見た。春先の遅霜もあったし、干ばつの時もあった。農業は昔も今も自然との闘いを経て出荷に至る。今回の雹害の範囲は広いようだ、上手く消費者に受け入れられるといいのだが。

キャベツは全国へ
キャベツの箱には標準で8個が入りおよそ10㎏だが、嬬恋村は今年全部で1,860万ケースほどを全国に送り出す予定だという。この8月全体では500万ケースが見込まれているから1日当たり約20万ケース。大型車なら約200台余が運搬のために動く。行先は関東エリアが約50%中部・京阪神へは35%強、そして九州、四国、東北にも届けて大産地の役目をになう輸送園芸地帯となっている。

キャベツにも花がある。
キャベツは冷涼な気候を好み、夏は涼しい高原が大好きだけど、あえて花は付けない。だから今、種子はすべて種苗会社が造るので花を観ることも希だ・・・でも偶然にも花を付けることがあるが、この花から同じキャベツはできない。つまりすべてがF1種、つまり一代交配だから。 世界で最初のF1種子は日本で、キャベツで作られた(1950年)と言われる。

なぜ花が付くのか?
苗を植えて葉が10枚前後の時に続けて低温に会うと、初めてキャベツは花芽分化と言って花を作る芽が出来るからだと種苗会社は説明している。生き延びるために遺伝子が目覚める、と言う訳だ。だがその花は一度咲くとブーケのようにきれいで見た人を幸せにさせる。農家は収穫を終えると耕すから一層見かけることも少ないが畑隅で運よく見かけることもできる。料理の脇役も花は主役にふさわしい気がする。

※雹害を受けたキャベツの写真はFB友の記事よりお借りした。