浅間山のジオパークを目指す浅間山北麓一帯!

ジオパーク認定に向けて最終の現地審査を受ける



浅間山の火山活動によって形成された地形や地質・生態系と噴火災害を経験しながらもこの山岳高原地形や火山灰土壌と向き合い暮らしてきた浅間高原の文化・風土・産業を未来を担う子供たちや来訪者に伝えて行こうと始まったジオパーク活動。活動4年目を迎えてこの春に「日本ジオパーク」加盟申請までになった。そして5月には幕張で申請に伴うプレゼンテーションを推進委員の皆さんが中心になって実施。これをうけて今回、日本ジオ学会の現地審査でした。
私もボラで推進委員に入っていましたので、今回の現地審査の様子について、信濃毎日新聞に掲載された記事を取り上げて紹介します。

※写真上2枚は審査の様子。3枚目は審査員との意見交換会の開場写真です。
(ジオ推進事務局よりお借りしました)


浅間山北麓 ジオパーク委、群馬側評価 (信濃毎日新聞8/23)
 浅間山(長野・群馬県境、2568メートル)北麓の群馬県長野原町嬬恋村の関係者らが、貴重な地質や地形を教育や地域の発展に生かす「ジオパーク」の認定を目指す構想で、日本ジオパーク委員会(東京)の審査員3人は22日までの2日間、現地を調査した。審査員は調査後、観光や防災、教育面で幅広い連携態勢ができていると評価した。

 ジオパークは同委員会が認定し、現在全国に39地域ある。浅間山群馬県側では、両町村の関係者が2015年、観光活性化などにつながるとして、浅間山ジオパーク構想推進協議会を設立。今年4月に「浅間山北麓ジオパーク」の加盟を同委に申請した。

 審査員は火山や土壌の専門家らで、1783(天明3)年の浅間山大噴火の土石なだれで石段が埋まった鎌原(かんばら)観音堂嬬恋村)や浅間牧場(長野原町)などのジオサイトジオパークの見どころ)を、21日から訪ねた。
22日は、この大噴火の火砕流で荒れ地になった「六里ケ原の火山荒原」(嬬恋村)を眺められる休憩所で、協議会が養成した住民ガイドの説明を聞いた。ガイドは「30年前は樹木がほぼなかったが、増えてきた」などと現状を伝えた。「鬼押出(おにおしだ)し溶岩」(同)が見られる民間施設も訪ねた。

 調査後、協議会関係者が同村内の集会施設に集まり、審査員が講評。中田節也・東京大教授(火山学)は「熱心なガイドがおり、専門家のバックアップもある」と評価、「火山防災について、防災マップを掲示するなど観光客にどう伝えるかもよく考えて」と課題も指摘した。審査員がまとめる調査報告書を材料に、9月上旬、同委員会が結論を出す。

 構想を巡っては、長野県側の小諸市東御市北佐久郡軽井沢町御代田町の4市町は「まだ方向性が出ていない」(小諸市商工観光課)などとして同協議会にオブザーバーとして参加するにとどまる。この日、嬬恋村の熊川栄村長は「できるならば長野県サイドの皆さんとの連携を進めたい」と話した。
以上、信濃毎日新聞記事より。


写真は23日朝のキャベツ畑と浅間山です。