秋を告げる花

秋はそこまで (8/23)

お盆を過ぎて最初に人家の里山に咲くナツズイセン(夏水仙)があちこちに咲き出した。すぐ近所の家は夫婦が去って誰もいなくなったけれど、今年も庭にいっぱい咲いた。 彼岸花キツネノカミソリ(狐の剃刀)の仲間だけれど、花がとても綺麗だから敢えてギリシャ神話の海の女神の名「リコリス」を学名にしているという。花の時期には葉が無いから韓国では「相思華」と呼ばれていて花は葉を思い、葉は花を想う優しさが名に託されているのだ、と知ると秋の浪漫が花に漂うようだ。

もう一つの花はフシグロセンノウ(節黒仙翁)という日本固有種。夏から秋にかけて咲く花で、この辺りでは今咲き出したところ。花言葉に「転機・機智」とあって「恋のときめき」とある。ちょっと意外な言葉だが、緑の草の中で木漏れ日に上品な朱色が輝く姿にときめくからなのか、と勝手に想像してみた。もう秋はそこまできていた。