秋の七草

浅間の秋の草原
なだらかな丘の続く浅間牧場周辺は、幼い時に父親達が、植林した落葉松の下草刈り作業を野営でやっていたので、一緒に泊まり込み野山を遊びました。名前は知らなくてもたくさんの花や昆虫を見た気がします。先日、浅間牧場の丘にまた行きましたら、ススキの原にはオミナエシ(女郎花)の花がいっぱい咲いていましたし、ヒヨドリ草がちょうど一緒でした。ススキやオミナエシヒヨドリ草が古くから秋の七草と言われ浅間高原には全部あるのだ、と言う話をしてくれたのは小学校の5、6年の時の担任の先生で、よく野外に出て教えてくれたので知ったのだと思いますが、まもなく『嬬恋村の歌』の3番に唄われていることを知り、歌の世界が広がりました。村歌は次のような歌詞でした。
三、 花とみどりの 幸(さち)うけて
    姿も清き  高原に
    秋七草の 育ちゆく
    嬬恋村は あゝ うるおいの
    恵みのいずみ わくところ
テンポが良くて、親近感のあったこの曲は、以来いつも自分の自由闊達な少年時代の高原の曲として耳に残ったのです。大人になって知ったのですが、曲を作った小林秀雄さんは芸大を出て活躍しNHK合唱コンクールの小、中学生の課題曲などをいくつも作られていました。そして父親が嬬恋村の出身であることを知ったのです。時々聴く女性コーラスの曲『落葉松』も作曲したのだそうです。(写真は浅間牧場に咲くヒヨドリ草とオミナエシです)