鮮やかだけれど素朴なフシグロセンノウ草

8月の茶花、フシグロセンノウ
15日を真ん中にその前後に咲くフシグロセンノウ(節黒仙翁)は、山野の中で目立つ花で今年も咲き出した。密ではないがまとまって自生しているけれど昨年より株数が少ない気がする。フシグロセンノウはナデシコ科だが名前に因む元の仙翁花は中国から入ってきた花で室町時代に盛んに作られ、7月7日の七夕の花として人気があったのにその後絶滅し、幻の花とされてきた。ところが今から18年前に島根県の盆市に細々と出ていたのが放映されて関係者の目に止まり復活した赤い花だ。もともと京都の嵯峨にあった仙翁寺に咲いていた花だと言う。質素で飾りすぎない茶花の8月の花は浅間高原に10種を数える。花を愛でてきた道のりもまた楽しい。