原始的な赤い花を付ける樹木

花びらの無い赤い花、フサザクラ咲く!

周囲にまだ葉が無いこのシーズンに赤い花を総(ふさ)のように下げて咲いているフサザクラ(総桜)に出会った。その鮮烈さにファンも多いと言うこの木に出会うと、やはり感動する。さくらと言うネーミングが付いているが桜とは無縁で、1科1種の日本固有種なのだ。それだけではなく、花に花ビラ、つまり花弁がない。しかもこのフサザクラは、原始的な被子植物として古代植物なのだと言うから驚きです。秋に見たときは小さな翼を付けた総状の種子が風でサラサラと音がしていた。不思議とこの木には天蚕がつくことが多い。地元では山クワ、他ではタニクワと呼ばれることがある。谷沿いに多く雌雄同株だが、系統上孤立した原始的な形質を有した樹木、と言われるとこの赤い花にも妙に浪漫を覚える。(4月7日場所:サンランド付近)