林の管理、冬の作業

薪を作る。冬につくる。  (12/8)
ここ3年あまり、葉が落ちた冬の樹木の伐採、そして裁断作業を趣味(?)でやっている。春になってその原木を使って椎茸やナメコ茸栽培を楽しむために。
でも、根元の太過ぎる部分や細い部分は薪に利用する。自分の家では薪ストーブが無いから薪は知り合いなどに安価で分けることにしているが、受け取って頂く人にいつも「乾燥していれば薪はみな同じ、では無いから良い薪を使ってください」と添えることが多い。
以前にも書いたが、すっかり葉が落ちたこのシーズンに伐採して2年近く自然乾燥した薪は、狂いが少なく、カビや害虫に強くて、繊維が強いから火力もあってストーブに優しいとされる。嬬恋は年間を通じて乾燥した高原だから最良の薪ができる条件が揃っている。

生きている木、つまり立ち木は当然、水分をたくさん含んでいて、春夏に多くて秋冬は少ないし、個々の樹木の体幹内部でも含み方に差がある。導水層が外側にはっきりしている(芯の部分に対する周辺部のこと)針葉樹は辺部、辺材部に水分が多く、広葉樹は芯部、辺部とも差なく含んでいる傾向にあるとされる。調べてみると、杉や檜の辺材部は木自体の約1.5倍の水分を含むとされるから、樹木に用いる「含水率」という指標で言えば、150%と言うことになる訳だ。この木を自然乾燥させて20%以下にするには短く裁断したり割ることによって水分を発散させ、2年程で良質な薪になる、ということなのだが。 ところで今日、私は春先に伐採したまま残してあった原木を片付けて、やっと林から搬出が終わった。(写真) これを春までに薪用に割れば・・・来年の秋からギリギリ使えるようになる、見込。キノコ用の樹木は1月から伐採の予定なのだが、趣味とは言え、体力作り?に余念のない年末年始かもしれない。

 写真上:オレンジ色の層が辺材部でその内側が芯材部になります。樹皮が付いていると、乾燥しづらく、割ると早く乾燥します。