浅間・嬬恋村の地震

震災・忘れないために…

2年が過ぎた3・11。一週間が過ぎてTVや新聞の特集がサッと消えたようになるのは仕方ないけれど、被災者たちが「あの日を忘れない…」そして、忘れないで欲しいと言っていた声が残った。 私は、それを聞きながら、この嬬恋村にあった直下地震「大笹地震」を思い出した。
それは、大正5年(1,916年)2月22日午後6時11分、大笹地区吾妻川沿いの神明地区の直下で起きた震度5の地震。深さ約10kmと記録されている。地震の前日には雪も降った寒い日の夕方、多くの家では夕食中の家が多かったので、あまりの激しい揺れに、箸や茶碗を持って庭に飛び出したと言います。地震は1回だけではなく、余震が1週間続き64回記録されていました(軽井沢測候所)から、農民は刈り干し小屋や堆肥置場の上で過ごした話が、伝えられていました、終戦頃までは。
先日、私は浅間山の黒斑山に行ったのですが、案内人として断層のことは説明しましたが地震の話はしませんでした。ここのトーミの頭も直下で大きな地震が昔ありました。地震は1,912年の7月16日18時11分に発生し、牙山(ギッパやま)の崖約100間崩れ、大落石あり。鬼押出し溶岩の岩、所々崩れる、と記録が残されているのです。M6.2でした。
(写真の右側の剣ケ峰から後方、籠の塔山の方に断層が延びています)