緑陰を楽しくする白雲木と幸福の石楠花

緑の空に花の雲・・・

小雨の新緑の中を歩いていると、濡れた小道の上にたくさんの白い花が落ちていて、見上げると少し高い所の大きな葉の下にたくさんの白花が下がっていました。エゴノキとそっくりなその花はハクウンボク(白雲木)と言う木の花でした。街の公園や街路樹で見かける白雲木は浅間高原で自生しているのは少ないのでチョッと嬉しく、名前に「なーるほど」と関心してしまう木です。
エゴノキも地元ではチシャと呼んでいて、こちらがオオバヂシャとも言われる木で、エゴノキより大きく育ち葉も大きいから大きな傘みたいに上空を覆ってその葉の下に白い花房を下げて、まるで雲のように見えるので白雲木と言うのだそうです。
木はエゴノキ科らしく緻密で堅いので、昔は和傘の先端のロクロに利用されたり将棋の駒やコケシに使われるなど暮らしに身近な木で、この辺りでは農具の柄などに利用されたようです、山村の暮らしに身近な木でした。(写真は6/7撮影)

深山の貴婦人

一方、浅間の麓1200m位にある知人の山荘では、初めて黄色い花のシャクナゲ(石楠花)が咲いたと知らされて訪ねました。「木は大きくなったのにこれまで咲いてくれなかったけれど、今年はいっぱい花が咲いていい事ありそう!」とオーナーの声。
庭には大きく育った同じ石楠花が2本あってうち1本が咲いていました。この黄色は〈深山の貴婦人〉とも呼ばれていて、庭がひときわ明るく感じ、その花はほんとに 幸福にしてくれそうな色でした。